1か月ほど前くらいからですかね、Airpods proから異音が聞こえてくるようになったんですよ。静電気でも発生しているかのようなパチパチとした音なんですけれども、これがけっこう耳障りなんですね。僕は自分が聴こうと意識していない音以外を聴くのがめちゃくちゃ苦手で、外の音をシャットアウトするために音楽を聴いていない時でもAirpods proのノイズキャンセリング機能を使っているのに、ここ1ヶ月はそのAirpods pro自身が僕に牙をむいてくるので僕の耳は誰からも救ってもらえなくなっちゃってかなり参っちゃってるんですよ。
それで、どうにかならないかと思って「Airpods pro 異音」と検索窓に入力してみると、「パチパチ」というサジェストが出てきて、これはもしかして? と思って検索してみると、2020年10月より前に製造されたAirpods proに経年とともにパチパチと異音がする症状が出るようになる、というAppleのサポートページがでてきたんですよ。僕がAirpods proを購入したのが2020年11月なので、製造日こそ分からないものの、これに該当する可能性は非常に高いわけです。
更にサポートページを読み進めると、対象のAirpods proは無償で交換との文言が。無償、最高ですね。税込30580円のAirpods proを無償交換という文言の前には、Appleストアの修理予約という(僕にとっては)高い壁も低く見えるというものです。ということで、銀座のAppleストアに行ってきました。
3万が無償ともなれば普段澱んでいる僕の目にも世界は光輝いて見えるもので、あの普段なら目を細めながらチラッと一瞥するだけの、銀色に光り輝くAppleストアの外装だって美しく見えますし、ガラス張りの1階にある、いつも外から見えていた足の地面につかない高い椅子だって、3階のワンフロアを潰して作られている謎シアターだって全てオシャレに見えるものです。
無駄なく綺麗な店内を4階まで駆け上がり、修理カウンターへ。丁寧な接客のスタッフに事情を伝え、診断をしてもらいました。スタッフからもこの症状なら間違いなく交換の対象だとのお墨付きを貰い、後は交換するだけという段階に。
しかしそこで何故か曇る店員の顔。少々お待ちくださいとバックヤードに消える店員。しばらくして申し訳なさそうな顔で戻ってくる店員。
凄い嫌な予感がしました。
差し出されるiPad。そこには製造日2020年10月7日の文字。僕のAirpods proは1週間だけ交換対象期間を過ぎていました。
……
店員の「対象外なので修理となりますね、保証も切れてるのでだいたい23000円くらいになりますかね」という声。最悪。本当に最悪です。0円だと思っていたのに23000円。お金はまだ払っていないのですが、その時点でなんだか損した気分になるくらい最悪でした。いや、Appleストア側は何も悪くはないのですが。
もちろん払うつもりは元々なかったので、そのまま壊れたAirpods proをそのまま持ち帰ることに。僕はただ苦手な施設にわざわざ赴いて壊れたAirpods proを店員に見せびらかしただけの男になってしまいました。
失意のまま、エレベータに乗って無念の帰宅。一刻も早く帰りたいのに何の思想なのか閉めるボタンのないエレベータに憤慨。こういうところがしゃらくさいんだよAppleストアは~。
来るときはキラキラ輝いて見えたシルバーの外装も今や鈍色にしか見えず。誰も悪くないからこそ抱えてしまうモヤモヤは晴れないまま、人の多い銀座を後にするのでした。