2026/04/20~2026/04/27

教授に連れられて釣りへ。教授と自分は、自分が研究職についたこともあり、卒業後も共同研究や研究会、学会等で会うため、未だに付き合いが多い。そして教授自体が学生との距離が近いタイプの先生なので、学生の頃にも自分の家に泊まりに来たり、急に呼び出されて飲み会をしたり、などなど、結構「付き合わされる」ことが多い。自分は根っこのところで人付き合いが苦手なので、なるべくなら関わらずに生活を送りたいと考えていたのだが、昨年、教授の娘が大学進学をし、県外に進学したことで家でやることが減ったのだろうか、釣りに以前よりものめり込むようになり、相手が欲しくなったのか、自分に近しい卒業生や他大学の教授に手当たり次第に声をかけるようになった。そこで逃げ切れず……ついに今回、釣りに参加することになった。

私はやかわ、広島県、瀬戸内海近辺の生まれでありながら、釣りをしたことがない。今回教授との釣りがうまくできるかどうか不安ではあったが、教授からの「教えるし、簡単だから大丈夫」の言葉を信用し、現地集合で茨城県鉾田の海岸に向かう。

手渡されたのは、竿、メタルジグ、そしてつなぎ。……つなぎ? なぜ?

詳細を聞くと、鉾田の釣り場は遠浅なので、若干海に入って釣る方がいいらしい。釣りって濡れずに海を楽しむアクティビティだと思っていたのに、入水するんだ。ちょっと思っていたのと違うな。

つなぎを着て入水。教授の釣り教室が始まる。各道具の名前を教えてもらう。確かに名前を覚えておくのは大事だ。頭に叩き込む。ついに釣りのやり方を教えるフェーズに突入。教授は、腕を振ってメタルジグを遠くに飛ばすんだ! というアドバイスを授けてくれる。どうやって? そりゃそうだろ、野球だって、バットでボールを遠くに飛ばすんだ! とは言えるだろ。それだけ伝え、まぁ、やってみればどうにかなるから、と教授はどこかへ消えていった。

教えてくれ。俺は何もわからない。朝6時の薄暗い海。何もわからないオタクが一人、腰まで海水に漬かって呆然とする。とりあえず一生懸命ジグを飛ばそうとする。糸が切れる。メタルジグが海のごみとなる。教授に怒られる。ジグをつけなおしてもらう。何もわからない。ミスが道具のロストに直結するのに教えてもらえないって何? とりあえず飛ばす練習を始める。 一挙手一投足、集中しながら練習する。 波を忘れていた。波に足がすくわれる。キミは波に膝カックンをされたことがあるか? 情けない気持ちになりながら、海にゆっくりと沈んでいく。せっかく塗った日焼け止めが落ちる。肌が弱い自分にとっての致命傷を釣り開始15分で浴びる。起き上がろうとするも、引き波にまた足をすくわれる。その日は波が高かったらしく、頭から波をかぶる。もうパニックだ。朝4時に50キロ車を運転してこんな目にあうのがアクティビティらしい。助けてほしい。結局まっすぐ投げられているかわからずずっと波の中で、竿を振る自主練を7時間くらいしていた。せっかくの防水つなぎも、波に足をすくわれたので意味がない。つなぎの中に水が入ってくる。防水つなぎは水を入れないが、出さない。だんだんとつなぎの中に水が入り、動きが鈍くなる。つなぎは借り物なので、サイズが合っていない。もう何もかもが無理だ。なんでこんな目に。そんな中でも、マゴチの稚魚の身体に針が引っ掛かり、2匹釣り上がる。カニも引っかかった。これは釣りではない。ひっかけだ。というか釣りって朝早くいくイメージでしたけど、朝釣れるから朝早くいくイメージだったんですよ。15時まで釣りをやることってあります? 初めての釣りは9時間海の中で半分おぼれていただけ。竿だけはロストしないように強く握っていたため、握力がなくなる。この後、50キロ運転しないといけないのに……? そういえばなんやかんやで9時間、休憩も一度も取れていない。なんなんだこれは。これはなんだ。

 

もう二度と行きたくないですね。